【評価・感想】キングダムハーツⅢが「ゲーム」としての面白さを思い出させてくれる作品だった【ストーリーネタバレなし】
キングダムハーツⅢが発売して1日が経った。
思えば小学生だった自分がKH2をプレイしてからもう13年も経ったのか…と思うと、なんともいえぬ感慨深さというか、どうしようもないエモみを感じてしまう。
年を重ねてもゲームに対しての愛情は変わっていないつもりが、気づいたらプレイを中断してスマホを見てしまうくらい集中力の衰えを感じている自分が、ぶっ続けで10時間ほどKH3をプレイすることができた。
今日はこの気持ちを忘れないように、KH3をプレイしながら素直にすげぇ…と思ったことを記事にしておこうと思ったのだ。
ちなみにKHシリーズは一応全作プレイ済みではあるが、最も記憶が濃いのはKH2だけで、その他の作品は”ただプレイしていただけ”に等しい。
なのでストーリーや設定には触れず、単純にKH3がゲームとしてどれだけ優れているのか語ろうと思う。
画質の進化はやっぱりスゴい
「本当に面白いゲームなら画質は関係ない」
そんな言葉を聞いたことがあるが、これは間違いだと思う。
実際KH3における画質のよさは没入感を飛躍的に向上させている。
例えば塔の上のラプンツェルのワールドをプレイしているとき、ゲストキャラであるラプンツェルが塔の上から降りてくるムービーが挟まれるのだが、一瞬「自分は原作のアニメを見ているのか…?」と本気で錯覚してしまった。それだけ画質の良さがゲームに反映されている瞬間だと思った。
そもそもKH1や2の頃と違い、今作に登場するワールドはディズニーやピクサーが全編フルCG映画で作っていた作品が多いのだから、CGで作成しているゲームと親和性が非常に高いのは当然だ。今まではターザンやヘラクレスも非常に原作アニメに寄せているとはいえ、あくまでKHというゲームの中に登場するディズニーのキャラという印象の方が強かった。
…まあ原作アニメのあの粘っこい作画をKH1や2の時代(PS2)にCGで表現したこと自体、技術力というか表現力に脱帽させられたものだが。
本題に戻ろう。
前作まではKH1や2というゲームに出てくるディズニーのキャラというイメージだったが、KH3では塔の上のラプンツェルやベイマックスといったディズニーのCGアニメにKHのキャラが登場したという体験にすり替わってしまったのだ。
これはスクエニのスタッフの方々の表現力・技術力の向上という側面も当然あると思うが、なにより画質の向上こそが、この高い没入感を作り出しているように思えた。
なので、あえて言おう。
「画質のよさは正義である」と。
触っていて楽しいという体験
アクション面で言うと、今作から「フリーフローアクション」という機能が追加されている。
これは主人公であるソラが回避行動を取り壁や柱に張り付いた後、それぞれ異なったアクションへと繋がるというものだが、これが非常に楽しい。
まず壁に張り付いたときのエフェクトがかっこいいのだ。自分がKH3をプレイするのが小中学生だったら間違いなく壁に張り付く真似して大怪我を負っていたに違いない。
個人的には壁に張り付いた後、強化された回避行動を取り、凄まじい速度で再び壁に張り付き、再び強化回避行動…という移動方法がとても気に入っている。
しかもこの移動方法はただボタンを押しているだけでは成立せず、そこそこのプレイヤースキルを要求される。うまく移動出来たときには、さながらワープ移動したような爽快感を味わえる。
このように達成感と爽快感を同時に味わえるのだ。ただ移動しているだけで、ここまで楽しいゲームもあまりないのではないだろうか。
KH2とKH3の戦闘の違いについて
KH2とKH3の間には外伝という名の本編的作品が5つほどあるのだが、自分はちゃんと覚えているのはKH2のみであるため、ここではKH2とKH3の戦闘の違いについて語っていく。
キーブレードの変形能力と強化機能について
個人的に今作の追加要素で一番気に入っているのは各キーブレードに固有の衣装をつけ、それぞれの特殊能力が追加されたことだ。
前作KH2ではドライブ機能というものがあり、発動すると衣装が変わり、ゲージを消費しながら各種フォームに応じて強化された状態で戦っていた。
しかし今作ではある程度コンボをつなげ、ゲージを貯めると衣装のカラーリングが変わり、各キーブレードが変形することが出来るようになる。これがそれぞれ魅力的な独自の能力があり、どのキーブレードを使おうか迷ってしまう。
加えて、今作から素材を使用して各キーブレードを強化することが可能になった。つまり、縛りプレイでなくても強化次第で初期のキングダムチェーンを使ってクリアすることが可能になったのだ。(まだクリアしてないけど、多分そう)
KH2では縛りプレイでもない限り、初期のキングダムチェーンを使うことは無かった。
皆アルテマウェポンを使っていた。(偏見)
その他にもシュートロックコマンドなどがあるが、こちらはⅡ.8からあったシステムなので割愛。
仲間が3人固定じゃなくなった
他にも嬉しい点はある。
それは仲間が3人までではなく、4人でも5人でも一緒に戦えるようになったことだ。
KH2では仲間は3人までと決まっていたのだ。新しいワールドにいくと、そのワールドに応じたキャラクターをパーティーに入れるには、ドナルドかグーフィーのどちらかを外さなければいけなかったのだ。(大抵ヒーラーであるドナルドは必須なのでグーフィーがよく離脱していた)
しかし今作では仲間が何人いようと、ともに戦うことが出来る。こんなに心強いことはない。
その分以前よりもゲストキャラの連携技が使いにくくなったというデメリットも感じたが、これらはアビリティの設定によりどうとでもできる。
なんにせよ「誰かを外さなければならない」という、心のつながりを強調しているこのゲームで、「一緒にいるはずなのに、一緒に戦えない」というストレスから解放されただけでも、今作KH3の戦闘は素晴らしいと胸を張って称えることが出来る。
連携技のバリエーション豊富さ
今作は仲間との連携技にもバリエーションが豊富に用意されている。
例えば使用することでカットインが入り、強力な攻撃をくり出す連携技もあれば、コンボの最後に連携してフィニッシュコンボを出す技もある。
これは、戦闘を飽きさせない仕組みとして非常に素晴らしいものだと思った。なんせKH2では出てきた△ボタンを無意識に押してしまい、ドナルドのコメットを連打するだけの戦闘となることも珍しくなかったのだ。(これは自分だけかもしれない)
まあなんにせよ、今作の戦闘は選択の自由が強調されているように感じる。
選択の自由とは、すなわち選ぶ楽しさが得られるということだ。
フォトモードが楽しい
今週末開催のジャンプフェスタ2019スクウェア・エニックスブースにて、キングダム ハーツIIIのフォトスポットをご用意しております。フレームはこちらの3種からお選びいただけます。ご来場お待ちしております! https://t.co/hRAwXNfocE #_KH pic.twitter.com/Vz2jO21kp5
— キングダム ハーツ (@_KINGDOMHEARTS) December 20, 2018
最近の美麗なグラフィックが特徴のゲームには必ずフォトモードが搭載されている。
スパイダーマン然り、Holizon然り、そしてFF15然り…
美しいグラフィックのゲームには美しいシチュエーションが存在し、美しい構図が生まれる。
KH3も多分に漏れず、グラフィックが美しいゲームの一つだ。
各ワールドの風景は美しいものが多く、ディズニーのキャラと自撮りをすることも可能なのだ。
正直ディズニーのキャラよりも、カメラに向かって一人「イェーイ!」と笑顔を向けるソラがカワイイと思ってしまい、何枚か写真を撮った。自分は男だが、「なんだよ…爽やかじゃねえかよソラ…しょうがねえなぁ…撮ってやるよ~~~~!」って気持ちでいっぱいだった。この気持ちあれだ。君に届けの風早くんに抱いてた気持ちと一緒だこれ。
それだけではない。
今作では「幸運のマーク」として、隠れミッキーを見つけて写真に収めるという要素も用意されている。かの夢の国、ディズニーランドでは隠れミッキーが至るところに隠されているが、同じ体験をゲームの中でも出来るということだ。
…まあ正直自分はこういった収集要素が得意ではないので、シークレットモード見たさに探し集めることになりそうだが…。
13年待ち望んだ理想のキングダムハーツⅢをプレイできる幸せ
「おっ!キンハー新作?やっとⅢかぁ~」→358/2days
「またキンハー新作?今度こそⅢ的な作品かなあ?は?携 帯?」→コーデッド
「やっと新作か…今度こそ…え?P S P?」→BbS
「今度こそ新作…え?3 D S??」→DDD
「携帯機じゃなく据え置き機で出せやあああああ!!!」→HD1.5、2.5
「時代はもうPS4…新作本当に出るんだろうか…また携帯機は勘弁してくれ…は?2.8???」→HD2.8
…我々は長年待たされるという苦渋や辛酸を舐め続けた。すでに世界観の把握は不可能なレベルにまで膨れ上がり、「あれ?きみら知り合いだっけ?」「あれ?きみこの前死んでなかった?」という、自分がプレイしているのに置いてけぼりにされる現象も珍しくなくなった。
それでもこの記事を書いている今、未だに喜びに打ち震えている。
待ち望んでいたキングダムハーツⅢが今、目の前にあり、自分のプレイを待っているのだ。
世界観や設定がわからなくなったとしても、この心が紡ぐ物語の最期を、この目で見届けたいと思う。
叶うならば、この記事を見たあなたが、同じ思いを抱えていますように…
【本日発売】『KINGDOM HEARTS Ⅲ』遂に発売日となりました。発売を記念してこれまでのカウントダウンを締めくくる発売記念動画をアップさせて頂きます。13日間お付き合いありがとうございました。それでは本編でソラ達との旅をお楽しみ下さい
— キングダム ハーツ (@_KINGDOMHEARTS) January 24, 2019
@野村 #_KH #KH3 #キングダムハーツ #夢しかない
え?ダークシーカー編が終わるだけなの?これまだ続くの????
ダークシーカーってなんなんだよ…